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一葉からはじめる東京町歩き
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鴎外立案「東京方眼図」を見ながら
なぜ「一葉からはじめる」のかを問うのは、野暮というものだろう。他の誰を持ってきても、異存があるかもしれないが、この人にはその心配ははないであろう。
夭折の天才作家・一葉を偲ぶ下町竜泉寺界隈の散歩。16ヶ所の引っ越し記録を頼りにいくつかを回ってみるのもいいかもしれない。
貴重な森林太郎立案「東京方眼図」(明治42年製)が綴じ込みになってのはありがたい。これは、単なる東京地図ではなく、地名や町名の索引が裏面に付いている。鴎外の名作「青年」 の文中小泉純一(郎はない)が「おや、これが鴎村の家だな」と言うのは団子坂上の観潮楼である。索引は次のように記している。
ダンゴザカ 団子坂 駒込千駄木町(地図に記載なし、現文京区千駄木)それにしても鴎外の「青年」や「雁」の主人公、漱石の小説に出て来る登場人物もぶらぶらとよく散歩する。一葉のような「生きるために必要な町歩きではない」
著者は文芸好きの人で「散歩をするように」気ままに文学の世界を想像しながら楽しんで歩いている。実際に東京文学散歩するに越したことはないが、本書をひもとくだけでも散歩した気分にさせてくれる。
実業之日本社
TOKYO 老舗・古町・お忍び散歩 (朝日文庫 さ 35-1) (朝日文庫) TOKYO 老舗・古町・お忍び散歩 一葉の四季 (岩波新書) 「秘めごと」礼賛 (文春新書) 赤線跡を歩く―消えゆく夢の街を訪ねて (ちくま文庫)
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